ジョイントボックスの施工と容量計算の基本

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ジョイントボックス(接続箱)は、電気配線の途中で電線同士を接続・分岐するための保護部材です。適切に設置・施工しなければ、過熱・短絡・施工不良といった重大なトラブルにつながる恐れがあります。ここでは、ジョイントボックスの基本構造と容量計算、施工時の注意点について解説します。

ジョイントボックスとは

  • 電線の接続部を物理的・電気的に保護するための箱状の設備
  • 屋内用・防雨型・防塵型・防爆型など、用途に応じた仕様がある
  • 通常は天井裏・床下・壁内に設置されるが、点検可能な状態が望ましい

容量計算の基本

  • 電線の太さ(心線の径)と本数から「必要容量(体積)」を算出
  • JISや電気設備技術基準では、ボックス内の電線収容率に基準がある
  • 例:2.0mm径の電線3本(3心)×2回路で6本 → 指定容量以上のボックスが必要

施工時の注意点

  • 電線は適切な長さ(概ね10〜15cm)で余長をとり、余裕をもって収める
  • 接続部(差込型・圧着端子・スリーブなど)は確実に固定されているか確認
  • ボックス内の金属片・被覆片を必ず除去し、短絡リスクを排除

防水・防塵性の確認

  • 屋外や浴室周辺ではIP等級の高い防雨型ボックスを使用
  • 配管との接続部には防水ブッシングやコーキングで密閉処理
  • 高湿度・結露環境では、内部に乾燥材(シリカゲル)を入れるケースも

関連する法規・基準

  • 内線規程 第311条:電線接続部の処理方法
  • 電気設備技術基準 第18条:安全な接続と機械的強度の確保

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まとめ

ジョイントボックスは目に見えない場所で配線の安全を守る縁の下の力持ちです。容量不足や接続不良は火災や感電の原因となるため、容量計算と確実な結線処理、そして点検可能な設置位置を心がけましょう。確実な設置が、将来の保守・改修のしやすさにもつながります。

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