絶縁被覆チューブは、電線や端子の絶縁・保護・識別に用いられる重要な資材です。適切なサイズと材質を選び、正しい施工を行うことで、感電・ショート・劣化のリスクを低減できます。
主な種類と特徴
- 熱収縮チューブ:加熱により直径が縮む。密着性が高く防水性も確保可能
- ビニールチューブ:収縮性はないが安価で色分け・識別に適する
- ガラスファイバーチューブ:耐熱性に優れ、モーターや高温機器周辺で活躍
使用方法(熱収縮タイプ)
- 施工前に必ず対象電線に通しておく
- ドライヤーまたはヒートガンで均一に加熱(火炎厳禁)
- 加熱しすぎに注意。焦げ・断裂の原因になる
選定のポイント
- チューブの内径は対象物より20〜30%大きめを選ぶ
- 収縮率(例:2:1、3:1)や収縮温度を確認
- 屋外や水気のある場所では接着剤付きの防水タイプを推奨
用途例
- 圧着端子の根元保護
- ケーブルの色識別・極性表示
- 裸線の簡易的な絶縁・補修
関連法令・基準
- 電気設備技術基準:露出部の絶縁義務(第134条)
- JIS C2805:電気絶縁用熱収縮性チューブ
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まとめ
絶縁被覆チューブは、小さな部材ながら電気設備の安全性に大きく寄与します。対象物に合った製品選定と、加熱・施工の丁寧さが信頼性を左右します。現場の環境に応じて正しい種類と使い方を選びましょう。
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