ステップルやモール固定具は、電気配線を建物の構造物にしっかりと固定するために使用される資材です。特に木造住宅や露出配線で活躍し、安全性と施工美観を両立させるためには、正しい種類の選定と施工技術が求められます。打ち方ひとつで仕上がりの印象が大きく変わるため、職人技が光る部分でもあります。
ステップルとは
- 主にVVFケーブルを木材に固定するための金属製U字釘
- 1本足・2本足・絶縁キャップ付きなど複数の種類が存在
- ケーブルを押さえすぎないよう、適度な浮きが必要
モール固定具の種類
- プラスチック製:軽量で屋内の配線モール固定に使用
- 両面テープ型:壁面に穴を開けたくない場合に便利だが、接着力が課題
- ねじ止め式:耐久性が高く、天井や長距離配線に適する
施工時のポイント
- ステップルは電線の中心を避け、左右いずれかに軽く当てるのが基本
- 打ち込みは真っ直ぐに。斜めや打ちすぎは被覆損傷の原因となる
- モール固定は下地の材質(石膏・木材・金属)を確認し、適した固定具を使う
使用工具と選び方
- ステップルは通常の金づちで打ち込み可能。細かな作業では電工ハンマーが便利
- モール固定には電動ドリルや手回しドライバーを併用する
- 釘長・ビス長が施工対象に対して長すぎると裏抜けの危険がある
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まとめ
配線固定におけるステップルやモール固定具の施工は、一見地味ながら安全と仕上がりに直結する重要な作業です。工具と固定具を正しく選び、ケーブルに余計なストレスをかけない「丁寧な固定」を心がけることで、信頼される施工品質が実現できます。
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